ROEはその国々の長期金利と比較すべきものであり、日本の場合長期金利はこのところ2.17%前後で推移していますから、ROEがそれより上なら合格です。
それに対して米国の長期金利は6.5%前後。
企業はこれよりも高いROEを獲得して当然になります。
それゆえ次のようなケースの場合、これは一見日本企業のROEが低いように見えますが、実際は違います。
長期金利の2倍以上を獲得しているA社がはるかにすぐれており、米国のB社はまぁまぁといったところです。
要するに土俵が違うのに、同次元で比べて日本企業は低いといっている専門家が多いのには驚いてしまいます。
日本企業のROEは実際は高いのです。
企業本体の業績を見るのは当然ですが、最近ではそれだけでは不十分になりつつあり企業は多くの関連企業を抱えています。
中には本社が100%を出資した子会社もありそんな会社の場合、実質的には本社の「○○部」や「××課」のようなものです。
そのためある会社の業績を問う場合には、それらの会社の業績も問われてしかるべきです。
ところが日本では関連会社を設立すること自体、本体の収益を隠す目的があったりしますので、関連会社の収益を大々的に表に出すことはありませんでした。
出しても、本体の業績以上に不透明な部分があったのが事実です。
しかし米国では決算といえば、連結決算のことです。
本体ばかりでなく、関連会社のそれもまとめて業績を明らかにするのが当然との考え方からです。
そのため1株益や営業利益なども連結を主体にして見ていきます。
それに対して日本は現在のところ本体重視です。
実はバブル期にも連結を重視すべきだとの主張がありました。
しかしバブルの崩壊でうやむやになり、いままた同じ主張が繰り返されているのです。
今回は以前よりも定着しそうです。
というのは、グローバル・スタンダード(国際標準)が重視される時代が到来しているからで、その手始めとして金融機関は2000年4月から会計を国際会計基準に合わせることになります。
多くの企業は現在のところそこまではいっていませんが、将来同様の道をたどるのはまず間違いないでしょう。
それは当然、連結決算の重視となるため、われわれもその準備をしておく必要があります。
といっても具体的な作業は簡単です。
企業が発表する連結決算をよく見るようにする。
これで十分であり、しかもそれは日本経済新聞に掲載されますし、『会社四季報』や『投資レーダー』などにも転載されています。
われわれはそれを見ればいいのです。
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